統合失調症・自閉症・不登校のふしぎ ちくま新書 滝川一広 筑摩書房ココロ ノ ホンシツ トワ ナニカ タキカワ,カズヒロ 発行年月:2004年07月 ページ数:219p サイズ:新書 ISBN:9784480059956 滝川一広(タキカワカズヒロ) 1947年生まれ。
名古屋市立大学医学部卒業。
名古屋市立大学医学部精神医学教室、岐阜精神病院を経て84年より名古屋市立児童福祉センターに勤務。
95年より青木病院に勤務。
愛知教育大学障害児教室教授等を経て、現在、大正大学人間福祉学科教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです) 第1章 「精神医学」とはどんな学問か(「人間学的精神病理学」という流れ/人間の原理論から症状論・局在論 ほか)/第2章 統合失調症というこころの体験(統合失調症のふしぎ/統合失調症の苦しみと三つの可能性 ほか)/第3章 「精神遅滞」と呼ばれる子どもたち(精神遅滞と自閉症/精神発達とはなにか ほか)/第4章 自閉症のこころの世界(自閉症の発見と研究のはじまり/カナーは自閉症をどうとらえたか ほか)/第5章 不登校と共同性(学校制度のはじまり/わが国の学校の成功 ほか) マニュアル化された現代の精神医学は「こころ」を身体メカニズムの一種ととらえ、正常と異常の境界線をひいてゆく。
これに対して本書は、「こころ」の病はけっして「異常」ではなく、人間の「こころ」の本質の、ある現われとして把握する。
こうした立場から本書は、統合失調症、自閉症、不登校という三つの「ふしぎ」を取り上げ、「個的」でありながら「共同的」でもある「こころ」の本質に迫ってゆく。
私たちの「こころ」を根本から考え直す上で示唆に富む、人間学的精神医学の試みである。
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